TEL:073-423-2111

前立腺がんについて
前立腺がんとは
前立腺とは
前立腺は膀胱の出口に位置し、尿道を囲むクルミほどの大きさの、男性特有の臓器です。この臓器は前立腺液を分泌し、それが精のう液と混ざり合うことで精液が形成され、精子を保護します。

特徴
前立腺がんは、前立腺の細胞が機能を失い、無秩序に増殖することで発生します。主に高齢者に多く見られ、進行が緩やかな点が特徴です。
症状
初期の前立腺がんは自覚症状がほとんどないことが多いですが、尿の切れが悪くなったり、尿が出にくい、夜間の排尿回数が増える、残尿感があるなどの症状が現れることがあります。進行すると、これらに加えて腰痛が見られることもあります。最近では、PSA(ピーエスエー)検査を用いて症状が現れる前でも前立腺がんの腫瘍マーカーを調べ、早期発見が可能になっています。
前立線がんの早期発見

前立腺がんは、早期では自覚症状がほとんどありませんので、ご自分で自覚するのはなかなか難しいがんです。 がんが進行した時に初めて「尿がでにくい」「排尿時に痛みを伴う」などの症状があらわれます。 さらに進行するとがんが骨に転移して、骨痛があらわれることもあります。
自覚症状があまりないだけに、早期発見が重要です。健康診断などでPSA検査を受けられる事をお勧めします。
前立腺がんの早期発見について
早期発見に有用なのがPSA検査です。 PSAとは前立腺の細胞から分泌されるタンパク質のことで、正常な状態であれば血液中に存在する量はごくわずかです。しかし、がんがあると前立腺の組織が壊れ、血液中に取り込まれるPSAの量が増加するので、それで判断します。

前立線がんの治療法
前立腺がんの治療法は
前立腺がんの治 療には、手術、PSA監視療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤治療)、内分泌療法(ホルモン療法)などが選択肢としてあります。治療法は、がんの悪性度や進行状況、そして患者様の年齢や全体的な健康状態を考慮して、適切なものをご提案いたします。

手術療法
手術では前立腺と精のうを摘出し、尿道と膀胱をつなげます。また、前立腺周囲のリンパ節も一緒に取り除くことが一般的です。手術方法には、出血量が少ない腹腔鏡手術や、腹腔鏡補助の下で小さな切開を行う手術があります。いずれの方法でも、入院期間は凡そ10日間程度となります。
PSA監視療法
PSA監視療法とは、前立腺がんが診断された場合でも、比較的進行が遅く、量が少ないがんに対して、PSA値を定期的に確認しながら経過を観察する治療法です。特にご高齢の患者様においては、体への負担を軽減できるため、重要な選択肢となっています。この療法は「治療を行わずに放置する」という意味ではなく、PSAの数値や症状の変化を定期的に検査し、その結果に基づいて「引き続き経過観察を続けるのか」または「治療に移行するのか」を判断していくものです。
放射線治療
放射線治療には、体内に放射線源を挿入してがんに直接照射する組織内照射療法と、体外から放射線を照射する外照射療法の2種類があります。放射線治療による急性期の副作用には、頻尿、皮膚の赤み、排便痛や排尿痛などが含まれます。また、治療後5年から10年後に遅発性の副作用が現れることもあります。
化学療法(抗がん剤治療)
前立腺がんが治療に対して抵抗性を示すようになった場合に、この治療を実施します。前立腺がんは、他のがんとは異なり、初期段階で抗がん剤を使用することはあまりありません。
内分泌療法(ホルモン療法)
前立腺がんは、精巣から分泌される男性ホルモンであるアンドロゲンによって進行するという特徴があります。アンドロゲンの分泌を抑制することで前立腺がんを治療する方法が内分泌療法(ホルモン療法)であり、これには精巣を摘出する手術と薬剤による治療の2つの方法があります。このホルモン療法は、手術や放射線治療後に再発した場合、あるいは転移が見られる場合、または転移がないものの手術や放射線治療が困難な場合に行われます。